陶房窯八 大橋 睦

1971年生まれ。2003年より南アルプスの麓、山梨県武川町に工房を構え、主に焼き締めや粉引などの作品を手がけている。地元の赤松を使い、穴窯とよばれる薪窯で丸4日かけて器を焼き上げている。

 


●10人10様“暮らしの白”展(「HERS夏号」/2021年より)

釉薬を掛けずに、土そのものの味わいを楽しむ「焼締め」の器が、普段使いはもちろん料亭でも支持される大橋睦さん。白い器に目覚めたのは「土から色を引き出す」のではなく、「土に色をまとわせる」という正反対の表現にワクワクしたから。

南アルプスを望む山梨県北杜市での生活と隣り合う「川の水しぶきや山頂にかかる雲など、重なり合うことによって強調されたり、濃淡が生まれる動きのある白を器にのせたい」と取り組んだ。

白楕円皿は、「焼締め」の作品で使い慣れた鉄分の多い土に、白土を化粧掛けしたグレーがかった白。ざらざらとした独特の手触りだが、不思議と気品があり、ハレの料理も受け止める。料理家の真藤舞衣子さんも愛用しているそう。(取材・文/衣奈彩子)

 

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